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基本的な流れとしては、先に重要事項の説明があります。(これをきちんとしない業者は、相当に危ない業者といえます。・・・違法です)
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重要事項の説明で、物件については納得したという前提での解説になります。
契約書のサンプルを元に解説しますが、その前に基本的なことをいくつか申し上げます。
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| 契約とは |
手付金を払って、不動産購入の契約をする・・・人によっては「仮契約」などという人もいますが、金員の授受があり、契約書に捺印するのですから、法的には立派な「契約」です。おろそかにできません。
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| 法律(民法が中心です)に「定まっていないこと」、「定まっているが任意に当事者同士で変えていいこと」について、契約書には書かれている…まず、ここをよく理解してください。 |
たとえば手付金ですが、法律上は「手付金を払うかどうかは任意」ですし「売買代金に充当するかどうかも任意(というか契約書にそう書いていなければ充当しない)」のが法律です。
しかし、それでは困るという人が、契約書に「手付金を授受する・売買代金に充当する」などの条文をいれて、そのように契約するというような意味です。
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| では、契約書の条文を元に、解説を始めましょう。 |
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| 1、売主は標記の物件(以下「本物件」という)を*****円をもって買主に売り渡し買主はこれを買い受けた。 |
●物件について登記事項証明書・登記簿謄本などと照合し確認しましょう。
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| 2、買主は売主に対して本契約締結と同時に手付金として*****円を支払う。手付金は残代金支払いのときに売買代金の一部に充当する。ただし手付金には利息を付さない。 |
●かならず、「売買代金に充当する」旨の記述があることを確認しましょう。
なお、契約時に支払うのは「手付金」であり「残代金支払いのときに」売買代金の一部に充当するのですから、「頭金」ではありません。
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| 3、買主は売主に対して売買代金を**年**月**日に支払う。 |
●この定めは重要ですが、おおむね前後数日はずれることがあります。
民法では、「契約違反」の場合「一度、履行に十分な日数を定めて履行を催告」しなければ契約違反で解除することはできないとしていますから、「一日遅れた」としても「手付金が没収できる」わけではありません。
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| 4、売主は買主に対し本物件引渡しのときまでに現地において隣地との境界を明示する。 |
●境界杭は現地で確認しましょう。業者や都市再生機構が販売する土地ならば契約以前に境界杭が入っていますが、一般の方が売主の場合には境界杭がないこともしばしばです。「売るのだから事前にやっておいてほしい」という買主側としての気持ちはあるのですが、売れるかどうかもわからないのに数十万円をかけて「土地家屋調査士」に境界を入れさせることはできない場合も多いので、このような条文が必要になります。
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※登記簿と、現実の地積は結構違う場合があります。
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| 5、実測の結果、実測面積と登記簿記載面積との間に相違が生じても売主は地積更正登記を行う義務を負わない。 |
●登記簿の地積を実測面積に変更することを「地積更正」といいます。
登記法が改正され、分筆(土地を二つ以上に分割する登記)の場合は、容易に地積更正が可能な制度になりましたが、分筆を伴わない場合「隣地所有者全員の実印と印鑑証明」などが必要になり、経費がかかるため、一般に地籍更正は行わない契約が多いようです。
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| 6、売主と買主は本物件の登記簿面積と実測面積との間に差異があっても互いに異議を述べずまた売買代金の増減を請求しないものとする。 |
| または |
| 6、土地については実測面積と登記簿面積が異なる場合にはその異なる面積の差に1平米あたり*****円を乗じた金額を残代金支払い時に清算する。ただし本条でいう実測面積及び登記簿面積とは私道負担部分を除く有効宅地部分の面積を指すのであり私道負担部分については清算を行わない。 |
●上が「公簿売買」といわれるもので。下が「実測売買」です。
一般に「公簿売買」が多いのですが、「実測売買」を望む人もいます。先に述べたように、実測には最低でも十数万円の経費がかかりますので、経費とのバランスも考える必要があります。
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| 7-1、売主は買主に対し買主から売買代金全額の支払いを受領するのと引き換えに本物件を引渡す。 |
| 同時履行の原則 |
●とても重要なことです。民法は同時履行の原則を定めています。双務契約(お互いに義務がある契約)の場合、特別に定めない限り「同時に行う」という原則です。
不動産売買では売主の義務として
【物件の引渡し】【所有権の移転】【所有権移転登記】【抵当権などの抹消】
などがありますが、売買とは所有権移転と代金の支払いの双務契約と考えられていますのでこのような条文が入ります。
土地ならば、特に占有者などがなければ「引き渡した」「引渡しを受けた」で引渡しは完了できますが建物ならば「鍵の授受など」が引渡しとなります。
具体的な手続きは、取引の全体的な流れを参照してください。
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| 7-2、売主は本物件引渡し時までに抵当権等の担保権・賃借権等の用益権その他買主の所有権の完全な行使を妨げる一切の負担を自己の費用で除去し また第三者が本物件を占有しているときはその第三者を退去させなければならない。 |
●こういう内容の文書は必ず必要です。
抵当権がついている物件が売り出されることは多いと思います。
契約以前に抹消してほしいという買主がいますが、これは無理なことが多いようです。銀行などの貸主は「貸金を返済してもらわない限り抹消に応じません」し、売主は「事前に返済できるぐらいなら不動産を売却しない」という場合も多いからです。
ですから「同時履行」の契約となります。
具体的には残代金支払いの場所に「抵当権抹消登記書類」を債権者が持参し、残代金の中から返済をしてもらうと同時に司法書士に抹消書類を引き渡すという手続きです。この方法で、買主は何も問題はありません。
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| 7-3、売主は買主に対し買主から売買代金全額の支払いを受領するのと引き換えに買主または買主の指定する第三者の名義に所有権移転登記手続を行う。所有権移転登記手続に要する費用は買主の負担とする。 |
●登記も同時履行です。具体的には、代金を支払う場に売主が同席し、司法書士に所有権移転の委任状や権利書(今後は登記識別情報というものに変わります。)などを渡し、売主が本人であることや権利書などの書類に問題がないことを確認してもらい、代金を支払います。
●費用についてはどのように定めても法的に問題はありません(定めなければ折半)が、不動産取引の大部分はこのようにするのが慣習です。
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| 8、本物件の所有権は買主が売主に売買代金全額を支払ったときに売主から買主に移転する。 |
●「当たり前じゃないか!」というような条文ですが、民法は「売ります・買います」という意思で合意したときに所有権は移転してしまう原則なのです。
所有権は移転するが引渡しを受けておらず登記もそのまま・・・という状況が法的にはありうるのですが、不動産に関していえば、全部、残代金の支払い時点で同時履行ですので、この条文が入ると覚えてください。
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| 9、本契約書に貼付する収入印紙は売主・買主各自の負担とする。 |
●通常このようにします。
ただし、国や地方公共団体・公団などが売主の場合は、当方のみ負担となります。
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| 10、本物件に賦課される公租公課は本物件の引渡日の前日までの分は売主が引渡日以降の分は買主が負坦する。分担の起算日は1月1日とする。 |
●固定資産税などは「1月1日」の所有者が、その年の分全額を支払う「義務」があります。したがって、按分し買主負担分は「売主に支払う」ことになります。
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11、本物件から生じる収益は引渡日の前日までの分は売主に引渡日以降の分は買主に帰属する。電気・ガス・水道等の使用料は、本物件の引渡日の前日までの分は売主が引渡日以降の分は買主が負担する。
収益・各種使用料等の清算は残代金支払時に行う。 |
| ●地代や家賃などの収益や上下水ガスなどの負担があればこのようにします。 |
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| ↓ここからは契約解除や損害賠償についての条文です。 |
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12、売主は買主に受領済みの手付金の倍額を支払いまた買主は売主に支払済みの手付金を放棄してそれぞれ本契約を解除することができる。ただし売主が本条による解除の意思表示をなす場合には受領済みの手付金の倍額を現実に買主に提供する必要がある。なお後日の紛争を回避するため解除の通知は書面をもって行う。
本条による解除権は相手方が本契約の履行に着手したとき または**年**月**日を経過したときは行使することができない。 |
●いわゆる【手付け放棄・手付け倍返し】の条文です。
このなかで「履行着手」という言葉が出てきます。契約に定めた義務の履行に着手したときからは「手付け放棄・倍返し」では契約は解除できず、「損害賠償」になるということです。なぜこのようになっているかといえば、たとえば、「樹木を全部伐採し造成して引き渡す」という契約になっていた場合に、時に手付金が少ないと、売主が大きな損害を追いかねない場合があるからです。
また、通常手付金は「契約を確かにするため」に授受されるのですから、あまりに小額な手付金の場合は、たとえば「一週間を過ぎたら、売買金額の20%を支払わないと契約解除ができない」などと決めることもあります。 |
| いずれにしても、この条文は売主・買主対等ですから、手付金と損害賠償予約の額でバランスをとりましょう。 |
●宅建業者が売主の場合は、手付金の上限は20%です。
宅建業者が売主でない場合でも、20%以上の手付金は何かの特別な事情がない限り、通常好ましくないと思います。
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13、本物件の引渡し前に天災地変その他売主及び買主のいずれの責に帰することができない事由により崖崩れ・陥没等が発生し本契約の目的を達することができないときは、買主は本契約を解除することができる。
2.前項の被害の程度が修復可能なときは売主は売主の負担で本物件を修復して買主に引渡す。この場合修復工事のために引渡しが期日を遅延してもその期間が相当なものであれば買主は売主に対して引渡しの遅延に基づく損害賠償を請求することができない。
3.修復が可能であっても修復が著しく困難なときまたは修復に過分の費用を要するときは売主は本契約を解除することができる。第1項または前項によってこの契約が解除された場合 売主は買主から受領した金員を無利息で遅滞なく買主に返還しなければならない。なおこの場合売主・買主双方とも相手方に対し損害賠償請求はできない。 |
●民法では、「たとえ燃えてしまった住宅でもそのまま代金を支払う原則」になっていますから、この条文は必ず入っていなければ困ります。(土地だけの場合でも「地崩れや大規模な陥没」がないともいえません。
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14、売主または買主は相手方がこの契約に違反したときは相当の期間を定めて催告をしたうえで本契約を解除することができる。
2.前項の契約解除にともなう損害賠償は違約金*****円とする。
3.違約金の清算は次のとおり行う。
A.売主が違約したときは売主は買主に対して手付金等の既に受領済みの金員を無利息にて返還するほか違約金を支払わなければならない。
B.買主が違約したときは買主は売主に対して違約金を支払わなければならないが、この場合買主は手付金等の既に売主に支払済みの金員をこの違約金に充当することができる。
4.買主が本物件の所有権移転登記を受けまたは本物件の引渡しを受けているときは、前項の支払いを受けるのと引き換えにその登記の抹消登記手続及び本物件の返還をしなければならない。
5.売主・買主双方とも現実に発生した損害が違約金を超える場合でも違約金を超える金額については相手方に請求できず 逆に発生した損害が違約金よりも少額な場合でも違約金の減額を求めることはできない。 |
●手付け解除ができない場合、違約金での解除になります。違約金は通常10%〜20%です。
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15、買主は本契約締結後すみやかに融資の申し込み手続を行わなければならない。
2.融資承認予定日(**年**月**日)のうち最終予定日までに前項の融資の全部または一部について承認を得られないとき、買主は**年**月**日までは本契約を解除することができる。ただし**年**月**日以前であっても融資の承認が得られないことが判明した場合には買主はすみやかにその事実を売主に通知しなければならない。
3.本条によって本契約が解除された場合売主は受領済みの金員を無利息で遅滞なく買主に返還しなければならない。
4.本条による解除の場合第12条(手付解除)及び第14条(契約違反による解除)の規定は適用されない。
5.買主が自己の都合により故意に融資の承認を妨げるような行為をした結果、融資が実行されなかった場合には買主は本条に基づく解除権の行使はできない。
6.融資承認前に買主の要望によって売主が本物件の補修工事等その履行に着手していても買主は本条による解除権を行使することができ、その場合買主はその解除に伴う損害賠償等の責めを負わない。
7.融資機関・契約解除期日等については売主・買主双方が合意すれば別途協議のうえ変更することができる。ただし後日の紛争を避けるためその変更合意は書面を作成して行う。 |
●いわゆる「ローン条項」です。
住宅ローンを組む予定の人は必ずこのような条文を入れましょう。
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16、買主は本物件に隠れた瑕疵がある場合は売主に対して損害賠償を請求することができる。この場合において本契約を締結した目的を達成することができないとき買主は売主に対して本契約を解除し損害賠償を請求することができる。
2.買主は売主に対して前項前段に定める損害賠償に代えてまたはそれとともに本物件の修補を請求することもできる。
3.前2項の請求は、本物件の引渡し後1年を経過したときはすることができない。
4.本条によって本契約が解除された場合売主は買主から受領した金員を無利息で遅滞なく買主に返還しなければならない。 |
| ●「瑕疵担保責任」の条項です。 |
瑕疵とは「傷や汚れや欠陥という意味」です。欠陥といっても難しいのですが、通常世間一般の人が期待する性能や品質・・・に欠けているという捉え方が妥当でしょう。「隠れたる瑕疵」とは通常の注意ではわからない雨漏りなどのようなことをいいます。
雨漏りのほか「ドアや窓が開かない」、「地中に産業廃棄物や、以前の建物の基礎が埋まっている」などの物理的な瑕疵や、マンションの一室を買うに当たって、「内部で自殺や殺人事件があった」などの心因的な瑕疵もあります。
また、日当たりは良好であるとの説明であったが、すでに南側に高層の建物建築が決定していたなどの場合も瑕疵とされるときがあります。
※隠れていなければこの条文の対象外です。
宅建業者が売主の場合、「引渡しから2年」以上という契約をしないと、違法になることがあります。しかし、一般の方が売主の場合、なかなか責任を負っていただけないのが実情です。(たとえ負うと契約しても、実際に責任を負ってくれるかどうかは別問題ですので、事前の実態確認のほうが重要です。) |
| ●売主が宅建業者でない場合「現状有姿とし売主は瑕疵担保責任は負わない」とか「住宅設備のみ2ヶ月間の瑕疵担保責任を負う」などという契約もできます。 |
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後は特約条項として、さまざまに取り決めを行います。
売主・買主・関係した業者・主任者が記名捺印して、手付金を授受すれば、無事契約は完了です。(捺印に実印は普通必要ありません。) |
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契約の条文は、保証協会や不動産協会が用意したものを使ったり、市販のもの、業者独自のものなどがありますが、おおむね上記のようになっていると思います。
大切なことは、よく説明を受け納得することです。契約には相手がありますから、当方の都合だけではまとまらないでしょうが、リスクがあれば、それを解消する手立てもあるものです。その部分をよく確認して納得の上で契約するようお勧めします。 |
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